『吉田の日々赤裸々。』私たち光の戦士たちが読むべき1冊。
ファイナルファンタジー14の苦労話からMMOまで話は多岐に渡ります。
さて、今日はその中でも吉田Pが「日々プレゼンテーションを受ける側」の視点で、
プレゼンテーションはどうすれば成功するのか?
というプレゼンテーションのコツが載っているページがあるのですが、これがまた勉強になります。
会社では何かしら上役に「プレゼンテーション」をしなければならない機会が多くあります。
そういったプレゼンテーションを「プレゼンテーションを受ける側」の視点でどうすれば成功できるかを吉田Pは語ってくれています。
ちょっとだけ紹介させてください。
プレゼンテーションを受ける側の憂鬱
このプレゼンテーションの話は、『吉田の日々赤裸々。3』のP,183から書かれています。
吉田Pは
FF14プロデューサー兼ディレクター兼
取締役執行役員(開発・部門担当) 第三開発事業本部長
であります。つまりめっちゃ偉い人なんです。
そのため、日々プレゼンテーションを受ける日々。
そこで吉田Pはプレゼンテーションを受ける側としてプレゼンテーションのコツを次のように述べています。
「プレゼンされる側の気持ちを考えること」
どういうことでしょうか?
吉田Pはプレゼンテーションされる側の人間=会社の決裁権を持つ人間
としています。
つまり、偉い人であり、時間がない人ということです。
特に一番最悪なプレゼンテーションを、吉田Pはこう述べています。
プレゼン資料に言いたいことをすべて書いてしまい、実際提案時に「資料に書いてあるものを一字一句そのまま読む」ことである。これをやるプレゼンは、最悪のひと言につきる。
吉田の日々赤裸々3 P186より
資料を一字一句読まれるより、自分で読んだ方が早いですよね?
時間が無い中で、プレゼンテーションを受け、それがただの資料の音読だったら
時間を無駄にした
って思われても仕方ありませんよね?
絶対にこんなプレゼンテーションは成功しません。
プレゼンテーションを成功させるコツ
時間がない人に対して、プレゼンテーションするにはどうしたら良いのでしょうか?
資料を朗読するだけでは全くダメ。
それは
「プレゼンされる側のことを全く考えていないから」
と吉田Pは述べています。
”自分”の言いたいことを言う、伝えたいことを伝える、ではなく、”相手”にどうやって知ってもらうか、どう理解してもらうか、どう楽しんでもらうか…などの観点が欠落していると思うのだ。
吉田の日々赤裸々3 P187より
そう、自分本位のプレゼンテーションではなく、相手本位のプレゼンテーションをするということです。
そうすると自然と答えは見えてきますよね。
本書では実際にどういう資料を作れば良いか、またどのように話をすれば良いかは明言されておりません。
私は人に教える仕事を10年以上しております。そのため、ここで少しだけ
人前で何かを説明するときにどのように話をすれば良いのか
の注意点をまとめさせてください。
- 話す相手のレベルに合わせて言葉を選ぶ
- 聞いていたら得になることを話す
- 話の「熱量」を伝えるために、声のトーンを変えながら話す
以上の3点がポイントになります。順番にみてきましょう。
例えば、相手が英語を分からないのに、英語でプレゼンテーションをする人はいませんよね?
説明する相手の語彙力を、相手の反応を見極めながら説明するのです(一番むずかしいです)。
簡単な言葉しか使わないと、「学が無い」と思われ、
プレゼンテーションは失敗します。
難しい言葉を適宜織り交ぜながら説明することで「学がある」と相手に思わせると
プレゼンテーションは成功に近づきます。
また、相手に「話を聞かないと損」と思わせたら、そのプレゼンテーションは勝ちです。
吉田Pも述べている通り、資料の音読は意味がありません。
資料に書かれていること以外の得する情報を織り交ぜながら
プレゼンテーションをするのです。
そうすると自ずとプレゼンテーションの相手は話に引き込まれ、
プレゼンテーションが成功する可能性がグンと上がっていきます。
最後は話術になりますが、
プレゼンテーションを「棒読み」でする人は相手に何を話しても、伝わりづらくなります。
ナレーターの人のナレーションを聞いていると、声に抑揚をもたせ、相手が聞き飽きないように工夫していますよね?
それと同じで、プレゼンテーションする側も大切な部分は熱く、語り口調で話すことにより、自分の熱意が相手に伝わりやすくなります。
プレゼンテーションは「ボス戦の攻略」
プレゼンテーションを「一方的に話すだけ」と考えている方は、その考えは変えた方が良いでしょう。
先程述べた通り、吉田Pは相手のことを考えてプレゼンテーションをするべきと述べています。
プレゼンテーションの相手を観察し、相手が何を望んでいるかを考えながら話す。
また、吉田Pはプレゼンテーションの会話を、次のように述べています。
相手が見ているものは何なのか。利益創出の可能性なのか、社会貢献の可能性なのか(中略)こんな風に相手のパラメータや要求するアイテムを知れば、攻略は意外と簡単に見えてくるように思うが、いかがだろうか?
吉田の日々赤裸々3 P191より
ここで重要になってくるのが、「相手が何を望んでいるかを掴む洞察力」でしょう。
吉田Pはスクウェア・エニックスに入社する前に、何度も会社経営者たち相手にプレゼンテーションをしています。
その中で洞察力を培ったのでしょう。
また、吉田Pはプレゼンテーションについてこう締めくくっています。
プレゼンする側の人間は、プレゼンをゲームだと思って、それを”真剣”に楽しんだほうが成功率は上がる。要するに「ボスの攻略だ」と考えてればいい。(中略)
真剣でもなく、楽しくもないプレゼンテーションは、売れないゲームと同じで、いずれにせよヒットしない。
吉田の日々赤裸々3 P192より
もう、この言葉にすべてが集約されていますよね。
相手をしっかりと観察し、楽しませることがプレゼンテーションのコツでありましょう。
本当に吉田Pの日々赤裸々は為になることが多くあります。
ぜひ皆さんもご一読ください(๑•̀ㅂ•́)و✧
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