「紅蓮のリベレーター」それは蒼天のイシュガルドに次ぐ、2枚目の拡張ディスクとなります。
この「紅蓮のリベレーター」の主な内容はガレマール帝国の植民地にされている「アラミゴ」が独立を果たすまでの話となっています。
そこで皆さんは「自由か死か」という言葉をご存知でしょうか?
このシナリオの最中に出てきた言葉でありますし、オーケストリオン譜のタイトルにもなっています。
ではこの独立戦争は現実ではどのような結末に至ったか、また帝国はどのような最後を迎えたのかを見ていきましょう。
帝国主義と独立戦争
そもそも帝国主義とは何なのでしょう?
簡単に言うと、「植民地を多く作っていく主義」のことです。
強力な武力を背景に、未発達の地域を植民地化していく。
特に現実世界では18世紀にイギリスが産業革命を成し遂げて以降、
アフリカの多くの国々が植民地化されれました。
また、新大陸アメリカも例外ではありません。
アメリカはイギリス本国からの支配をうけ、多くの税が搾取されていました。
特に印紙法という税がイギリスよりアメリカへ課せられることになりました。
この税は全ての紙に印紙を貼らねばならないという大変重い税金です。
※現在の日本では5万円以上の買い物をした際に、店側は必ず収入印紙を貼らなければなりません。
この印紙法はアメリカの反対により実施されることはありませんでした。
しかし、これ以降アメリカとイギリスは日増しに対立の様相を見せていきます。
そこで、とうとう人々に武装蜂起を呼びかける
「自由か死か」という言葉が生まれました。
その後、アメリカとイギリスは本格的に戦争を始めていきます。
エオルゼアでも同じような流れですよね。
ガレマール帝国が魔導兵器の開発成功を皮切りにエオルゼアの支配を目論み、
各国・各地域を支配していきます。
やがて、その支配に対抗するためにアラミゴのカーティスが武装蜂起を呼びかける「自由か死か」を発表しています。
結局は力ある国が、さらに自分の国を豊かにするために、他国の資源を奪うのです。
それが帝国主義であり、帝国主義の支配からの脱却を目指す独立戦争が多く行われます。
帝国主義の支配からの独立
帝国主義の国々に支配された国は、「民族の独立」を求めて戦いに立ち上がります。
アフリカやアジアでは多くの国が独立戦争をしましたが、
勝利することはできませんでした。
しかし、アメリカは違います。1775年に始まった「アメリカ独立戦争」は世界史のなかでも早い段階で、帝国主義の支配から、独立を果たしているのです。
なぜ、アフリカやアジア各国はヨーロッパの支配から独立できず、
アメリカだけが独立をすることができたのでしょうか?
実はこれには、アラミゴが独立ができたのと同様の理由があるのです。
アメリカ独立戦争スタート
1775年にイギリスからの独立を目指すアメリカは、当初イギリスに対して連戦連敗でした。
アメリカでは民兵中心のため、イギリスのプロの軍人たちにはとても及びませんでした。
しかし、ある時大きな転機が訪れます。
それはイギリスに敵対するヨーロッパの国々からの「義勇兵」が独立戦争に参加したことでした。
後のフランス革命の指導者となる「ラ・ファイエット」やポーランド独立運動の指導者でもある「コシューシコ」がアメリカ側に手を貸していくのです。
こういった義勇兵が民兵に戦い方を教えるにつれて、形成が逆転していきます。
さらにイギリスと植民地を求めて敵対するフランスやスペイン、またイギリスの海上封鎖に対抗し、ロシアもアメリカ側に手を貸していきます。
そう、義勇兵が参加し、他国が対イギリスのために参加し、そしてアメリカ独立戦争は「サラトガの戦い」でイギリス側に勝利をおさめ、独立を決定的なものにしていきます。
アラミゴも同様です。エオルゼア連合が手助けし、光の戦士の活躍で独立を勝ち取ります。1カ国のみで帝国の支配から独立することは現実の歴史上も不可能と言えるでしょう。
帝国主義の末路
アメリカ並びに他国に敗けたイギリスはその後どうなったのでしょうか?
実は独立戦争はイギリスにあまり影響を与えていないと言っても良いでしょう。
他国よりも先に産業革命を行っていたイギリスはお金や資源が他国よりも豊富にあったため、独立戦争に敗戦した程度ではびくともしませんでした。
帝国主義が大きな転換期を迎えるのまでには1945年以降、
すなわち第二次世界大戦の集結を待たねばなりません。
大戦後の東西冷戦の最中、1955年に開かれた「ジュネーブ4巨頭会談」でイギリス・フランス・ソ連・アメリカは平和共存路線を提案していきます。
平和共存のため、植民地に対しての支配も弱まり、結果として多くの植民地が独立することになりました。
特に1960年は「アフリカの年」と呼ばれ、サハラ砂漠以南のアフリカ各国が独立を果たしています。
そうして、やがてグローバル社会となり、帝国主義は影を潜めていきます。
ガレマール帝国は変わることができるのか?
このように現在では帝国主義自体はなくなっていきましたが、歴史上「帝国」がなくなった例はあるのでしょうか?
これは、直接戦争にて相手の国を倒さない限り「帝国」はなくなりません。
かつて第一次世界大戦のドイツ帝国、第二次世界大戦のヒトラー率いる第三帝国は、それぞれ世界大戦に敗戦することにより共和制に変わっていきました。
つまり、現在ガレマール帝国は直接エオルゼアの他国と戦争をして敗戦しない限りは国体(国の政治の形)を変えることは無いでしょう。
また、帝国内でクーデターにより国体が変わっていった歴史的事例はいくつもあります。例えば、中国の各王朝の末期には乱が起き国が変わっていきました。
エオルゼア各国が取るべき行動
現状のガレマール帝国は帝国主義で、エオルゼア各国に侵攻しています。属州(植民地)も多いところから、エオルゼア以外の地域にも手を伸ばしていることでしょう。
本来エオルゼア各国は共同し、帝国へ宣戦布告すべきです。
エオルゼア各国がガレマール帝国に対して経済的な利点が無い限り、
帝国主義をのさばらせておくことは愚の骨頂と言えます。
そこでポイントになるのがプレイヤーこと光の戦士なのでしょう。
光の戦士はエオルゼア各国を自由に渡り歩き、各国を救う。
そのため、光の戦士を扇の要にしてエオルゼア各国がまとまっていく。
そしてエオルゼアは帝国と全面戦争に入る。
というのが各国としては理想かもしれませんね。
これからも光の戦士の旅路は続きます。
さらに今後は帝国を窮地に陥らせていくことでしょう。
そこでどのようなシナリオをファイナルファンタジー14チームが用意してくれるか、楽しみに待ち続けましょう!
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